新宿警察署に逮捕された！面会、接見・差し入れする方法

新宿警察署から「家族を逮捕した」という連絡を受ければ、動揺をしてしまうのは当然です。「すぐに会いに行けるのか」「差し入れはできるのか」「弁護士は必要なのか」といった疑問が頭をよぎり、何をすべきかわからないことでしょう。

逮捕後の手続きには、法律で定められた厳格なルールがあります。適切な知識なしに行動すると、被疑者にとって不利益になる可能性すらあります。

この記事では、新宿警察署で逮捕された方の家族・関係者が知っておくべき、面会・接見・差し入れなどの具体的な方法・手続きを詳しく解説します。

１．新宿警察署で逮捕〜勾留までの流れ

【家族が逮捕・勾留の期間にすべきこと】
・逮捕直後（72時間以内）
弁護士への相談・依頼、弁護士による接見の手配、職場・学校への連絡
・勾留決定後
面会、差し入れの準備、保釈に向けた準備

２．新宿警察署での面会・接見

新宿警察署で逮捕された方との面会には、「一般面会」と「弁護士による接見」の2つの方法があります。

(1) 新宿警察署での一般面会

一般の方（家族や親戚、友人など）が被疑者と面会できるのは、勾留決定後からです。逮捕直後の48時間、そして検察官送致後の24時間は、弁護士以外との面会は原則として認められません。

一般面会の手続きは、事前に新宿警察署の留置係（りゅうちがかり）に電話で予約を入れることから始まります。

新宿警察署の電話番号：03-3346-0110

面会時間・回数

新宿警察署では、家族や友人による一般面会は1回につき15分程度と定められています。
さらに、一般の方が面会できる回数は、留置されている被疑者から見て1日1回です。

面会時間は平日の日中（概ね午前9時〜午後4時までの間で、昼休みを除く）となっており、土日祝日の面会は原則として行われていません。

家族の面会の注意事項

一般的には、一度の面会で入室できる人数は3人に限られています。

また、事件内容により接見禁止されていると、一般面会はできません。
接見禁止とは、逃亡や証拠隠滅などの疑いがある被疑者に対して、弁護士以外の面会・書類（手紙）の受け渡しなどを禁止することです。

この場合、家族であっても一般面会は一切できなくなるため、弁護士を通じて被疑者の状況を把握することが唯一の方法となります。
（※弁護士による「接見禁止の一部解除の申し立て」も可能ですので、一度ご相談ください。）

(2) 弁護士による接見

逮捕直後から勾留決定までは、弁護士のみが面会・接見できます（もちろん、勾留決定後も接見が可能です）。
弁護士による接見は、一般面会とは大きく異なる扱いを受けます。

繰り返しますが、逮捕から72時間は弁護士以外との面会が禁止されているため、この期間中に被疑者の状況を把握し、適切なアドバイスを提供できるのは弁護士だけです。
これにより、取り調べに対する対応方法や今後の見通しについて、被疑者は弁護士から専門的な助言を受けることができます。

具体的に、弁護士の接見には以下のような特徴があります。

• 面会の時間制限なし
• 曜日・時間の制約なし
• 回数制限なし
• 警察官・検察官の立ち会いなし

３．新宿警察署に逮捕された方への差し入れ

新宿警察署の留置場に収容されている方への差し入れは、家族や知人であれば誰でも行うことができます。
ただし、留置場の安全管理上、厳格なルールが設けられており、差し入れできるものとできないものが明確に区別されています。

(1) 新宿警察署に差し入れ可能な物品

衣類

下着類、靴下、Tシャツ、ズボンなどの基本的な衣類は差し入れ可能です。
ただし、ジーンズ、ジャンパー、セーターなど、ジッパー・紐・フード・金具・プラスチックなどがついた衣類、伸縮素材のもの等は禁止されています。

書籍・雑誌

本は差し入れ可能ですが、「1回○冊まで」といった制限があります。また、クロスワードパズルなど、雑誌や書籍に何か書き込むことが前提とされた書籍は差入禁止とされている警察署がほとんどです。
また、本のカバーやしおりは事前に外しておく必要があります。

現金

現金の差し入れは可能ですが、「1回3万円まで」等と制限される場合があります。この現金は留置場内での「自弁」（弁当の注文等）に使用できます。
なお、現金の差し入れができるのは警察署の会計課の職務時間（9時〜17時）に限ります。

その他

眼鏡や眼鏡ケース、コンタクトレンズ、切手・便箋・封筒、家族からの手紙、写真などは差し入れ可能です。
しかし、内容や枚数・数量に制限がありますので、事前に警察署へ確認すると良いでしょう。

(2) 新宿警察署に差し入れできない物品

飲食物全般

身体の中に入るものや皮膚に塗るものは差し入れできません。食べ物、お菓子、飲み物は一切禁止です。

日用品

シャンプー、化粧品などの液体状のもの、タオル、歯ブラシ、靴なども差し入れできません。これらは留置場で貸与されます。

危険物・禁制品

刃物などの危険物はもちろん、ライター、医薬品、化粧品、携帯電話などの電子機器は差し入れ禁止です。
将棋、トランプ、ゲーム等の娯楽用品、タバコ等の嗜好品も差し入れできません。

(3) 差し入れの方法

差し入れは新宿警察署の留置管理課で受け付けています。
多くの警察署は、郵送・宅急便での差し入れにも対応しています。

【宅急便での差し入れの場合の宛先記載例】
〒160-8314 東京都新宿区西新宿6丁目1番1号
新宿警察署 “留置内” ○○○○（被留置者氏名）様

実際に差し入れを行う前に、必ず新宿警察署の留置管理課に電話で確認することをお勧めします。警察署によって細かいルールが異なる場合があるためです。

４．新宿警察署で逮捕され弁護士に依頼するメリット

これまでご説明して来たように、新宿警察署に逮捕されてしまった後、刑事事件の手続きを弁護士に依頼することで得られるメリットは多いです。

特に、逮捕直後の72時間は弁護士のみが面会可能なため、被疑者の状況や容疑内容を家族が知る唯一の手段となります。
また、取り調べへの対応方法について弁護士から専門的なアドバイスを受けられたり、面会や差し入れ以外の法的サポートも任せたりできます。

弁護士・泉義孝は多くの警察署で事件を解決してきた実績がありますので、安心してご依頼ください。
→泉が刑事弁護を担当した警察署

５．事例：深夜の痴漢で新宿警察署に逮捕された！

40代男性のAさんは、仕事が終了後、多量の飲酒をしてから電車に乗車しました。その時、意識朦朧状態で近くの女性に痴漢行為を行い、新宿警察署に逮捕されてしまったという案件です。

被疑者は何となく被害者に触った記憶がある程度で、詳細な事情は被疑者には不明でした。そこで、依頼を受けた泉総合法律事務所の弁護士・泉義孝は、警察から被害者の連絡先を開示してもらい、被害者との示談交渉の初回で被害者からの話で事実関係の全容を把握しました。

弁護士は事件の全容を把握した上で、被疑者本人と再度打ち合わせを行い、今後の方針について確認をした上で再度示談交渉に臨みました。

その後の示談交渉で被害者にご理解いただき、無事に示談が成立、不起訴処分を勝ち取りました。

泥酔状態での犯罪は意識がないことから「故意がない」「責任能力がない」、故に無罪と考える方がいるかもしれませんが、犯行時には意識があるからこそ犯行を行えたのだと警察官は判断します。

被疑者が事件について記憶がないと供述すると、逃亡の恐れがあるとして逮捕され、場合によってはさらに１０日間勾留される恐れがあります。
そうなると会社は無断欠勤となり、最悪の場合は勤務先に事件が発覚して解雇となる可能性もあります。

新宿警察署などで泥酔状態での犯罪を犯してしまったならば、弁護経験・釈放実績豊富な弁護士泉義孝にご相談・ご依頼ください。

（※事例内容については、弁護士の守秘義務に則り、実際の事案と事実関係や登場人物を改変しております。実際の相談例ではございませんのでご了承ください。）

６．新宿警察署の基本情報・アクセス

【管轄】

• 新宿3丁目（15番、17番の各一部、18番から29番、31番の一部、33番から38番）
• 新宿5丁目（12番から14番の各一部、18番の一部）
• 新宿6丁目から7丁目
• 歌舞伎町1丁目（1番の一部を除く）
• 歌舞伎町2丁目
• 西新宿1丁目から8丁目
• 北新宿1丁目から4丁目
• 余丁町（8番の一部）
• 大久保1丁目から3丁目
• 百人町1丁目から3丁目

７．新宿警察署に関するよくある質問（FAQ）