その他薬物の弁護
大麻・覚せい剤だけではない「その他違法薬物」の種類
日本において、刑事処罰の対象となる薬物は大麻や覚せい剤だけではありません。
いわゆる「麻薬」や「向精神薬」、そして「危険ドラッグ」なども法律で厳しく規制されており、逮捕や重い処罰の対象となります。
具体的には、主に以下のような薬物が取り締まりの対象です。
- 麻薬・向精神薬(麻薬及び向精神薬取締法)
ヘロイン、コカイン、モルヒネ、MDMA、LSD、あへん、および特定の向精神薬など - 危険ドラッグ(医薬品医療機器等法 ※旧薬事法)
かつて「合法ドラッグ」「脱法ドラッグ」「合法アロマ」などと呼ばれていたもの
特に「危険ドラッグ」に関しては、薬物関係の取締法の規制対象になっている成分を含んでいない薬物で、既存の法律(麻薬取締法や覚せい剤取締法など)の規制をすり抜けるために作られた背景がありますが、現在は法改正により厚生労働大臣が「指定薬物」として臨機応変かつ迅速に規制できる体制が整っています。
さらに重要な点として、2014年4月以降は、危険ドラッグを「単純に所持・使用するだけ」であっても犯罪となり、処罰の対象となっています。「昔は合法だったから」「市販されていたから」という言い訳は一切通用しないのが、現在の薬物規制の実態です。

[参考記事]
薬物事件を取り締まる法律の種類と刑罰
その他薬物に関する刑罰
ヘロイン
| 営利目的なし | 営利目的 | |
| 所持・譲渡・譲受 | 10年以下の拘禁刑 | 1年以上の有期拘禁刑 又は情状により500万円以下の罰金を併科 |
営利目的がない「単純所持」であっても、最高刑は10年と非常に重く、初犯であっても実刑判決(刑務所への収容)になるリスクが極めて高い薬物です。
さらに「営利目的」と判断された場合は、下限が「1年以上(上限は20年)」となり、保釈が認められにくくなるなど、手続き全体が著しく不利になります。
ヘロイン以外の麻薬(コカイン・モルヒネ・MDMA等)
| 営利目的なし | 営利目的 | |
| 所持・譲渡・譲受 | 7年以下の拘禁刑 | 1年以上10年以下の拘禁刑 又は情状により300万円以下の罰金を併科 |
コカインやMDMAなどは、若者の間で「遊びの延長」として譲り渡してしまう(譲渡してしまう)ケースが後を絶ちません。
たとえ金銭のやり取りが発生していなくても、「譲渡」はそれ自体が重罪です。
警察から「営利目的の売人ではないか」と疑われた場合、早期に弁護士が介入し、「依存症による自己使用目的であった(営利性はない)」ことを的確に主張・立証していく必要があります。
危険ドラッグ(指定薬物)
危険ドラッグの場合、法律上は「営利目的」という言葉ではなく、ビジネスとして行ったかという「業として」という言葉で区別されます。
| 個人(非営利) | 業として | |
| 使用・所持・製造・輸入・販売・授与・購入・譲受 | 3年以下の拘禁刑もしくは 300万円以下の罰金又は併科 |
5年以下の拘禁刑もしくは 500万円以下の罰金又は併科 |
危険ドラッグの罰則の特徴は、拘禁刑(懲役)だけでなく、「多額の罰金」が同時に科される(併科される)可能性が高い点です。
ネット通販やSNSで気軽に海外から輸入したり、友人に譲ったりした場合、個人利用のつもりでも「輸入罪」や「授与罪」に問われ、逮捕されるケースが増えています。
「合法だと思った」という言い訳は通用しないため、逮捕後いかに早く弁護士を呼んで取り調べの対応を協議するかが、その後の人生を大きく左右します。
その他薬物の刑事弁護
弁護方針については、以下をご参照ください。

[参考記事]
麻薬特例法違反で逮捕されたら|弁護士による早期身柄解放・減刑

