電車内で盗撮、前科あり→被害者と示談成立、不起訴処分

[事例 20] 性・風俗事件 盗撮
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 40代
職業 会社員
罪名 神奈川県迷惑行為防止条例違反
弁護活動の結果 不起訴

背景

会社員であるAさんは、電車内で盗撮をしてしまいました。

手口としては、朝の通勤電車の中でデジタルカメラを動画モードにして、持っていたトートバックの上に乗せました。そして、そのバックごと前に立っていた女性のスカートの中に差し入れました。
しかし、偶然にも同じ車両に非番の警察官が乗車しており、その方に腕をつかまれてしまいました。

Aさんは警察署へと連れていかれ、そこでデジタルカメラやその中のSDカードなどを警察に提出しました。その中には、今回以外の盗撮画像も保存されていました。警察官に言われ、Aさんは警察署で自分が盗撮したことを認める文章を書きました。その後、母親に迎えに来てもらい、釈放されました。

弁護士対応 - 被害女性を粘り強く説得、示談成立を検察官にアピール

釈放されたAさんは、一週間ほど経過したのち、当事務所を訪れて依頼されました。

実のところ、Aさんには8年ほど前に同じ盗撮で前科がついていました。そのときは20万円の罰金でした。
前科からある程度は経過していましたが、SDカードの記録状況から見ても、常習的で悪質な犯行と考えられるのは明らかでした。そこで、一刻も早く今回の被害者と示談する必要がありました。

Aさんは被害女性の連絡先を知らなかったため、弁護士から「弁護士にだけ連絡先を教えて貰えるかを被害者に確認して欲しい」と警察へ申し入れました。しかし、当初は弁護士にも連絡先は教えたくない、という回答でした。
そこで、被害女性の気が変わった場合にすぐに連絡が貰えるよう、警察を通して事務所と自身の携帯の電話番号を被害女性へ伝えておきました。

それから数日後、非通知で被害女性から連絡があり、会ってもらえることになりました。

被害女性は、Aさんからの報復行為を非常に恐れていたため、そのような恐れはないと弁護士は被害者に何度も説明しました。その甲斐もあってか、被害女性は弁護士の話に理解を示し、示談に応じてくれました。

その後、Aさんは検察庁へ送致されましたが、検察官に示談成立済みであることを主張して、不起訴を求めました。

結果 - 不起訴処分

検察官に呼び出されることもなく、不起訴となりました。

弁護士からのコメント

被害者の中には、加害者が自分を逆恨みしてくるのではないか、と恐れている方が多くいます。

しかし、ほとんどのケースでは加害者の方はそのような行動に出るようなことはありません。このことは被害者へもしっかりと伝えるべきです。
過度に加害者を恐れ、そのために正当な賠償を受けられないということは、被害者にとっても不利益となるからです。

また、前科がある方でも、今回の被害者の方への示談交渉をあきらめてはなりません。
基本的には、刑罰は今回の事件についてなされるものです。盗撮事件の場合、今回の被害者と示談ができていれば前科があっても不起訴となるケースはあります。