渋谷警察署に逮捕された！面会、接見・差し入れする方法

渋谷警察署で家族が逮捕された場合、その後の手続きの時間の余裕はありません。
ご家族にとって最も重要なのは、逮捕後の流れを理解し、迅速に行動することです。

この記事では、渋谷警察署で逮捕された方の家族や友人の方へ向けて、正しい対処法とやるべきことを詳しく解説します。

１．渋谷警察署で逮捕〜勾留までの流れ

警察官が被疑者を逮捕した後は、48時間以内に検察官に送致します。この間、被疑者は警察署内の留置場で過ごすことになります。
送致を受けた検察官は、24時間以内に「勾留請求」又は「釈放」という判断をします。釈放となれば、在宅事件で捜査が進みます。

つまり、逮捕から「48+24＝72時間」という制限時間内に、身体拘束の継続（勾留請求）or釈放という重要な判断が下されるため、この72時間は極めて重要な時間と言えます。

また、最初の72時間は弁護士による接見が唯一の面会手段となるため、早急な弁護士選任が重要でしょう。

２．渋谷警察署での面会・接見

渋谷警察署で逮捕された方との面会には、「一般面会」と「弁護士による接見」の2つの方法があります。

(1) 渋谷警察署での一般面会

一般の方（家族や親戚、友人など）が被疑者と面会できるのは、勾留決定後からです。逮捕直後の48時間、そして検察官送致後の24時間は、弁護士以外との面会は原則として認められません。

面会時間・回数

渋谷警察署では、家族や友人による一般面会が可能です。受付日は平日のみで、通常はおおよそ午前8時30分〜午後5時15分までとなります。
面会時間は1回につき15分〜20分程度と定められています。

なお、渋谷警察署の一般面会の受付時間は、当日の混み具合によっても異なります。
実際に面会に行く前に、渋谷警察署の留置係まで電話し、当日の状況を確認すると良いでしょう。

渋谷警察署の電話番号：03-3498-0110

家族の面会の注意事項

後述する弁護士による接見と比べ、一般の方の面会は多くの制約があります。

例えば、面会の立ち会いについて、一般面会では面会中も警察官の立ち会いがあり、会話をメモされる場合があります。
面会時間も15分と短いため、自由に会話をすることは難しいかもしれません。

また、接見禁止になっている場合、家族の面会・手紙の差し入れはできません。
このような場合は、弁護士面会を利用するしかなくなります。

(2) 弁護士による接見

逮捕されてから勾留決定するまでの３日間は、弁護士しか面会ができません。
さらに、弁護士は土日祝日や夜間でも面会が可能となっており、時間制限なく面会できるという特権があります。

刑事事件の早期から被疑者の状況を把握し、適切なアドバイスを提供できるのは弁護士だけです。

具体的に、弁護士の接見には以下のような特徴があります。

• 面会の時間制限なし
• 曜日・時間帯の制約なし
• 回数制限なし
• 警察官・検察官の立ち会いなし

面会終了後は、面会の結果について、弁護士から報告を受けましょう。

３．渋谷警察署に逮捕された方への差し入れ

渋谷警察署に逮捕・勾留中の被疑者に対しては、家族・友人は差し入れを行うことができます（※逮捕中の手紙の差し入れは、担当刑事の許可が必要です）。

手紙以外にも、渋谷警察署では以下のようなものが差し入れ可能です。
ご覧の通り、留置場の安全管理上、そして被疑者の自死防止の観点からも厳格なルールが設けられており、差し入れできるものとできないものが明確に区別されていますので、差し入れを行う前に一度渋谷警察署に問い合わせてみることをおすすめします。

(1) 渋谷警察署に差し入れ可能な物品

手紙

逮捕・勾留をされ不安を感じている被疑者にとって、手紙の差し入れは何よりも嬉しいものと言えます。

手紙を送付できる回数に制限はありません。しかし、手紙の内容は留置の担当官によってチェックされ、適切でない内容が書かれている場合には渡してもらえないことがあります。
担当官に見られたくないプライベートな内容の場合は、手紙ではなく、弁護士を通じて本人に伝言すると良いでしょう。

なお、反対に留置所の中にいる人が外部に手紙を送ることも可能です（切手・封筒・便箋や、これらを買うための現金を差し入れてあげると良いです）。

衣類

下着類、スウェット、靴下、Tシャツ、ズボンなどの基本的な衣類は差し入れ可能です。

ただし、ジーンズ、ジャンパーなどの、ジッパー・紐・フード・金具・プラスチックなどがついた衣類や、セーターなど伸縮素材のもの等は禁止されています。

書籍・雑誌

本は差し入れ可能ですが、「1回○冊まで」といった制限があります。また、書籍に何か書き込むことが前提とされた書籍（クロスワードパズルなど）は差入禁止とされている警察署が多いです。
本のカバーやしおりは事前に外しておきましょう。

現金

現金の差し入れは可能ですが、「1回3万円まで」等と制限される場合があります。
また、現金のみ差し入れ時間が警察署の会計課の職務時間（おおよそ9時〜17時）に 限られます。

留置場内では、「自弁」（弁当）以外に日用品や文房具などを購入できますので、現金は喜ばれることでしょう。

その他

眼鏡や眼鏡ケース、コンタクトレンズ、切手・便箋・封筒、写真などは差し入れ可能です。
しかし、内容や枚数・数量に制限がありますので、事前に警察署へ確認すると良いでしょう。

(2) 渋谷警察署に差し入れできない物品

飲食物全般

身体の中に入るものは差し入れできません。食べ物、お菓子、飲み物は一切禁止です。

日用品

シャンプー・リンス、石鹸、化粧品などの皮膚に塗るものや液体状のもの、タオル、歯ブラシ、靴なども差し入れできません。これらは留置場で貸与されます。

危険物・禁制品

刃物（カミソリ）などの危険物はもちろん、ライター、医薬品、化粧品、洗顔料、携帯電話・ゲーム機などの電子機器は差し入れ禁止です。
将棋、トランプ等の娯楽用品、タバコ等の嗜好品も差し入れできません。

(3) 差し入れの方法

差し入れは渋谷警察署の留置管理課で受け付けています。
多くの警察署は、郵送・宅急便での差し入れにも対応しています。

【宅急便での差し入れの場合の宛先記載例】
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-8-15
渋谷警察署 “留置内” ○○○○（被留置者氏名）様

実際に差し入れを行う前に、必ず渋谷警察署の留置管理課に電話で確認することをお勧めします。警察署によって細かいルールが異なる場合があるためです。

４．渋谷警察署で逮捕され弁護士に依頼するメリット

刑事手続きの見通しや今後の対応について専門家から説明を受けることで、家族の不安も軽減されます。
また、面会や差し入れ以外の法的サポートも任せることができます。

弁護士・泉義孝は多くの警察署で事件を解決してきた実績がありますので、安心してご依頼ください。
→泉が刑事弁護を担当した警察署

５．事例：電車内の盗撮で渋谷警察署に検挙された！

依頼者の男性Aさんは、仕事上のストレスが原因で度々盗撮を行っていましたが、盗撮を重ねるにつれて犯行態様が大胆となっていました。
今回、近くにいた方が発見して本人を下車させて駅員室に連れていき、駅員が警察を呼びました。そして、パトカーが到着して渋谷警察署に連行しました。

取り調べ後、家族が身元引受人として迎えに来て帰宅し、その後弁護士泉義孝に弁護依頼があったものです。

本件は性的姿態撮影等処罰法の撮影罪に該当せず、迷惑行為防止条例違反の盗撮だったこともあり、幸なことに逮捕はありませんでした。
しかし、2023年7月の性的姿態撮影等処罰法（略称）の施行に伴い、盗撮の厳罰化が進み、以前は盗撮では稀であった「逮捕」が多く行われるようになりましたので、渋谷警察署に逮捕されてしまう事例は多くなると予想されます。

弁護内容としては、弁護士泉義孝が弁護依頼を受けて、直ちに弁人選任届を渋谷警察署に提出するとともに、担当の生活安全課担当刑事に連絡して被害者の連絡先を開示してもらい、早急に示談交渉をして示談を取り付けました。

示談を成立させることができた結果、不起訴処分となりました。

仮に逮捕となれば示談交渉に期限が設けられることになり、示談ができずに初犯でも罰金刑の前科がつくことになります。
盗撮を万一犯してしまった場合には、盗撮の弁護実績多数の弁護士泉義孝にご相談・ご依頼ください。

（※事例内容については、弁護士の守秘義務に則り、実際の事案と事実関係や登場人物を改変しております。実際の相談例ではございませんのでご了承ください。）

６．渋谷警察署の基本情報・アクセス

【管轄】

• 渋谷1丁目から4丁目
• 東1丁目から4丁目
• 広尾1丁目から5丁目
• 恵比寿1丁目から4丁目
• 恵比寿南1丁目から3丁目
• 恵比寿西1丁目から2丁目
• 代官山町
• 猿楽町
• 鉢山町
• 鶯谷町
• 桜丘町
• 南平台町
• 神泉町
• 円山町
• 道玄坂1丁目から2丁目
• 松濤1丁目から2丁目
• 神山町
• 宇田川町
• 神南1丁目
• 神宮前5丁目（22番、33番の各一部、34番から53番）
• 神宮前6丁目（12番、14番の各一部、15番から26番、27番の一部）

７．渋谷警察署に関するよくある質問（FAQ）